居間の窓から見える林の四季          


         

 

            

 

 

 

お正月も終わったので、大きなクリスマス・ツリーを外に運び出し、居間の大きな窓からよく見える位置にこの木を据えて、鳥のエサをぶらさげた。翌朝さっそくアオカケスが一匹やってきた。一日中、何度も同じ鳥(らしいのが)やってくるので「ひとりでこんなに食べてもいいのかしら。友だちを連れてくればいいのに」と心配になった。

次の日は4羽のアオカケスがやってきた。一匹だけずいぶんと肥えているようなので、これがきのう一人で飽食した奴だな、と決めつける。

午後になって待望のカーディナルが一匹やってきた。真っ赤なオス鳥。少し遅れて茶色っぽいメスのカーディナルも来た。そしてグレーのしましま模様に赤い帽子をかぶったキツツキも来た!赤と青の鳥たちが枝にとまって、まるで飾りつけたクリスマス・ツリーのようだ。

 

五日目の夜、鹿がやってきた。彼女は鳥のエサよりも木の葉がお目当て。犬たちが窓の外の鹿に気づいて興奮する。ムサシはやたらシッポを振って愛敬を振りまいている。やがてハドソンが威厳たっぷりに吠えて、追い払ってしまった。

でもこの夜以来、毎日、真夜中に鹿が訪れてハドソンが大声で吠える、ということになってしまった。もっともわたしはこのていどの物音では目覚めない(!)つれあいはいちいち起きて様子を見に行くらしいが、さして苦にしている様子もない。

 

ついにリスの一家もこの無料レストランを発見してしまった。残り物のパンをアミ袋に入れてぶらさげておいたのだが、一匹、元気のいいのがいて、袋に飛びついて激しく振りまわしたり噛みついたりして、とうとう袋の中身をすべて雪の上に落としてしまった。下で待機していた2匹は、自分の頭より大きなパン切れを口にくわえて、池の向こうの大木にある巣に直行した。袋落としの手柄を立てたリスは木の枝に座って、ムシャムシャとパン切れをむさぼっている。

 きのう、大きなハムの脂身に糸を通して木にぶらさげたら、小さな白黒模様の鳥が何羽もやってきた。脂身ばかりつついていくのだが、これはなんという鳥なのだろう。このごろはスズメもたくさん来る。多いときは20羽くらいの色とりどりの鳥たちが枝にとまったり、雪の上に落ちたエサをついばんだりしている。

 

今日は珍しいお客さんがあった!フクロネズミがきのうぶらさげておいたハムの脂身をみつけたのだ。しかも、それをわざわざキッチンの窓のそばまで運んできて、そこでガラスに顔をくっつけるようにして食べている。本人はうまく隠れたつもりらしいのだが、こっちからは丸見え。窓の近くに顔を寄せてみたが、ちっとも気づかないようだった。  

   

 冬のあいだは、1ダース以上のアヒルやガチョウが池を我がもの顔に泳いでいる。今年の2月ころには、つがいのアヒルが早朝「ひとめを忍んで」デートしていた。小一時間も泳いだあとで、池から上がって林の奥の方に歩いていってしまったのだけど、何をするつもりだったのだろう?! 

 

 

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