「男」の定義

男は女よりも筋骨たくましく動物的な攻撃性をもち、論理的思考に長け、常に冷静で判断力、指導力、行動力に富み、感情を表に出さず、痛みに耐える意志の強さがある。だから、社会におけるほとんどすべての重要な役割は、男が担うべきである。
と思っている人類を「男」という。

「女」の定義

女は男よりも身体的に小さく可憐で、受動的(従順ともいう)、消極的、夢想的で、感情の起伏がはげしく冷静さに欠けるるが、直観力、洞察力、包容力に長け、しかも母性というかけがえのない美質を生まれながらに持っているので、子育てや、夫を労わり、なぐさめ、励ます仕事に向いている。
と思っている人類を「女」という。

「人」の定義…一部…

*前記の男・女の定義にうまい具合に当てはまる男、または女だけれども、それは“自分”の特性であって、男の、女の特性ではないと思っている人類。
* 生物学的には女なのだけど、非常に背が高かったり、筋肉質だったり、論理的、冷静、または感情が平坦だったり、行動力、判断力、指導力にすぐれていたり、また、直観力や洞察力や包容力には欠けていたりして、子どもや夫のなぐさめ役には向かない人類。
* 生物学的には男なのだけど、小柄だったり、きゃしゃだったり、あるいは感情の量が多く、創造性に富み、表現力が豊かだから料理好きだったり、直観力や洞察力に長けているから子育て上手で、働く妻をあたたかく包み込む大きさがあったりする人類。
* 5歳以下の子供たちの多くが「人」に属する。
* 「生物学的に」という言い方はもっと説明が必要だけれども、それはまたあとで。
* 上記の定義で言っている○○力というのは固定的なものでなく、個人差はあっても状況しだいで磨かれていくものであることを付け加えておく。

閑話休題

カタイ話がつづいたから、この辺で少しリラックス。
Q 「あの--、なんだか聞いていると、要するに男と女はまったく違わない、って言ってるみたいだけど、そんなはずないでショ。やっぱり、ちがうよぅ。たとえば・・…」
A 「あぁァ〜〜〜、その先は言っちゃダメ! ここは一応、公の場所なんだから」
Q 「ハァ? わたしは更年期を過ぎた男や女が、ホルモンの関係で性分が変わるってことを言おうとしたんだけど」
A 「……………」
Q 「つまり、それだけ男性・女性ホルモンの影響って大きいんじゃないの?」
A 「よく言ってくれました。そのとおりです。男と女は確かにちがうのです」
Q 「なーんだ」
A 「早まってはいけません。ちがうといってもどうちがうのかが問題なの。生物学的な性差の研究は近年めざましく進展してきていて、従来のステレオ・タイプでは説明のつかないさまざまな研究結果が…………」
Q 「……〜〜〜……」
A 「ン? 居眠りしちゃったのかな。こういう辛抱のなさは“誰”の特性なんだろう」

生物学的考証は眠くなるようだから、ヒントを与えてくれるエピソードでも語るとしますか。

ジョーとナンシーは、一見どこにでもいるような、伝統的男と女の役割にはまった仲の良い夫婦です。ジョーはベトナム戦争帰還兵で、悲惨な体験のPTSDからようやく回復して家具職人として一人立ちできたころに、看護婦のナンシーと出会って結婚しました。まだ人生を模索中の青春期に徴兵されたため、ジョーは自分の特質が何であるか気がつかないままでいましたが、ナンシーとの平和な生活の中で“絵心”のある自分を発見しました。人間というのはおもしろいもので、自分の中にあるモノは、それがナイ人との親密な関係を通してはじめて気がついたりします。
ともあれ、仲良く暮らしていた夫婦に哀しい出来事が起きました。かわいがっていた愛犬が病気になり、もはや安楽死させるしかなくなりました。獣医さんの立会いのもとに、いよいよ、というときになって、ジョーは全身を震わせ、無残なほどに動揺しはじめました。
それに気づいたナンシーは、彼には人並以上の視覚的な敏感さというか、一度見たイメージを細部にわたるまで記憶できる能力があることを思い出しました。そのために家具職人としても腕を上げていたのです。
ナンシーはとっさに「あぁ、この人にこんな哀しい場面を見せてはいけない」と思いました。
そして「ここはひとつ、看護婦のわたしにおまかせになって」と強要して、ジョーを診療室から追い出してしまいました。
ジョーは帰りの車の中で「すまなかった、男の僕が・・…」といって泣きましたが、ナンシーは「わたしは少し遅れて感情が湧きあがるタチだからいいのよ」となぐさめました。そのとおりに、翌日の朝、さめざめとないているナンシーを、ジョーはやさしく労わりました。
それにしても、こんなジョーを戦争に駆り出したアメリカ政府は残酷なものですね。
と、まあ、ホルモンの話とは関係ありませんでしたけど、要するに、男と女の違いといっても、非常に複雑なのだ、ということを言いたいわけです。一説には、男性の方が感情的刺激に対する身体的反応、つまり血圧とか体温とか、いろいろネ――は女性よりも激しいという研究報告もあるんですね。だけど、それがどうゆう意味なのか、だからすぐカァーっとなるのか、それとも情感豊かで繊細なのか、まだよくわかってないらしいんです。わたしはたぶん後者の方だと思っています。体験的に・・…ン?どんな体験だって? それは秘密。
男の方が感情の量が多いから、そのために不都合なことがいっぱいあるものだから、もう〜どうしようもなくなるから、キビシク、ハゲシク特訓しなくちゃ・…と思ったのかも…。

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