電車内小話

更衣室

これも八高線にて。

今日も天気がよい。

富士山が神々しく見える。

そんな朝は気分がいい。

いい・・・いや、気分が良かったのだ、ほんの数分前までは。

「ねぇねぇ〜、ジャージ脱いでもいい？

ていうかーマジ暑い」

・・・・・・ここは電車だ。

紛れもなく電車で私は八王子に向かっているのだ。
だって富士山見えたもん。

真後ろではごそごそかがんでなにやら脱ぎ始めた。

いつも同じ電車に乗ってくるものすごくうるさい、耳障りな声を発する女子高生のグループの１人が朝っぱらから満員電車で制服のスカートの下にはいてたズボンを脱ぎ始めたのだ。

ゆれる満員電車の中よろけながら着替えている女子高生は私とおじさんにがんがんぶつかりながら着替えていたのだ。

都会の子はこうやってたくましくなっていくのか・・・
＞違う気がする

「うわぁーパンツ脱げそう！」

・・・おまえのパンツなんぞ見たくない。

そして隣のおじさんは迷惑そうに振り返って舌打ちをする。

しかしおじさんの舌打ちは見えないのが悔しかったのか、ぶつかられて迷惑だったのか、それだけが疑問だ。

でも可愛い子ではなかったよ？＞おじさん