桜記念日
今日は日曜日。
絶好のお花見日和♪
きっと、愛おねえちゃんもいい思い出ができるだろうなっ♪
「おーい、知佳ぼー〜」
用意をしていると、まゆお姉ちゃんの声が。
「頼まれたもん、買ってきたで〜」
ゆうひちゃん、しっかりとお役目果たしてくれたんだね。
流石は大学生♪(特に意味無いけど)
「んしょ・・・あー・・重いっ!」
あ・・・
両手に下げている袋が、中身の量の多さで軋んでる・・
「・・・何買ってきたの?」
つい、気になって聞くと、ゆうひちゃんはにやりと笑った。
「ま、後のお楽しみっちゅー事やねんな。」
うぅ・・・すっごく、心配だよぅ〜
「愛おねーちゃ〜ん」
部屋で着て行く服を選んでいたら、知佳ちゃんがどこからか呼んできた。
とりあえず、部屋を出て、廊下を見回したけれど・・
いない。
「う〜ん・・・気の所為・・かしら・・」
そして、部屋に戻る。
「愛おねーちゃ〜ん」
また私を呼ぶ声が。
「あ、はーいっ」
今度はきちんとお返事して、部屋を出る。
でも、やっぱり、いない。
「う〜ん・・・・」
耳、そんなに悪くないのになぁ・・
「愛おねえちゃんったら!」
がらら
後ろの方から音が。
「あ・・知佳ちゃん・・」
知佳ちゃんは、窓の外にいた。
「びっくり」
「私もびっくり。
外で呼んでたのに、おねえちゃん、廊下の方に出て行っちゃうんだもん。
聞こえてないのかと思ったよ。」
はぅ・・本当に気付かなかったのよぅ・・
「それより、お花見の準備ができたから、出発しようって、お兄ちゃんが。」
すぐに話を変えてくれる。ああ、やっぱ知佳ちゃんってば良い子。
「あ、はいはい。それじゃあ、すぐに行くわね。」
とりあえず、着て行く服を選ばなきゃ・・
「服、どれでも似合うと思うよ?」
知佳ちゃん、優しい。
「それじゃあ、これっ♪」
おかげで結構あっさりと選べました〜♪
「お〜い、早く酒だせ〜」
お花見会場では、まだ皆集まってないのに、
既にまゆお姉ちゃんの1人宴会が始まってた。
「てゆーか、おねーちゃん、まだ食べちゃ駄目〜!」
寸での所で、まゆお姉ちゃんのフライングを阻止っ!
「あー?うるせぇなぁ、いいぢゃんかよ、こぉんな一杯あるんだからよ」
だって、これから皆で楽しく食べて飲んで眺めるんだもん。
それに、こんなところ薫さんに見られたら、
それこそお花見所じゃなくなっちゃうだろうし・・
「あっ、真雪さん、何してるんですかっ!?
まだお花見会は始まってなかとですよっ!」
あぅ・・なんてタイミング悪い・・
「ああ?気にすんなって、無礼講だぞ?」
お姉ちゃん、意味わかんない・・
「関係なかとですっ!」
薫さんも、これ以上広げないで・・
「あはは〜、さぁ、はりきって歌うで〜」
ばぽーんっ!
クラッカーが一気に鳴り響く。
袋に入ってたの、パーティーグッズだったんだね・・
「お〜、やれやれ〜」
美緒ちゃんまで・・
あぅ・・折角、愛おねえちゃんとおにいちゃんの為に盛り上げようとしてるのに・・
別の意味で盛り上がってるよぅ・・・
「賑やかですねぇ〜」
着替え終わって、会場に着くと、もう始まってた。
皆、ずるい・・
「楽しそう♪」
私も、楽しみたいな・・
「あ、愛さん、来ましたね。」
耕介さんが、私を見つけてくれた。
「どうぞ。」
わざわざ、茣蓙の上にハンカチまでのせてくれて・・
耕介さんも、相変わらず優しい。
「・・・楽しいですか?」
ちょっと、気になって、聞いてみた。
「そうですね。昔と違って、皆がいるし・・
やっぱ、人が居た方が花見っぽくていいですね。」
あ・・・覚えてくれた・・・
「〜っ♪」
嬉しい・・・
「はぁ・・結局、いつもと同じお花見かぁ・・・」
・・・楽しいけど。
「う〜ん?知佳ちゃん、どないしたん〜」
ゆうひちゃん、酔ってる・・
まゆおねえちゃんに飲まされたんだね。
可哀想に・・
「あ〜、なんか、体中熱ぅて熱ぅて・・ええい、脱いでまえっ」
ばっ
「わぁっ、駄目だってば〜」
さっ
「きゃはは〜、冗談や、じょ・う・だ・ん♪」
下に着てる・・
「ゆうひちゃんにはめられた〜」
もう、びっくりしたなぁ・・
「あはは〜、ええやん、ウチと知佳ちゃんの仲なんやし〜♪」
もう、言ってる事がめちゃくちゃ。
うーん・・・(汗)
ま、いっか♪
「今日は、無礼講っ♪」
fin
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