クソゲーと称して文句をいうことは多々あり。
しかしながら実際作って見るとこれまた大変だね。
いろんな人たちと打ち合わせでバトり、予算的に大した事もできなかったり
およそ出来るわけがなさそうな納期を設定され…。
それでも、面白くする為の努力は惜しみなく注ぎ込むのさ。

松本零士999
担当:イベントプログラム ジャンル:アクションアドベンチャー 販売元:バンプレスト 機種:プレイステーション
記念すべきデビュー作。
松本零士作品をどーんと1作品に集約したもので、ファンなら大喜びでしょう。
僕はガンダム〜逆シャアまでの宇宙世紀ものが好きだから、
全部集約された新しいゲーム出たら迷わず買うね。
で、松本零士作品中で僕がよく知っているのはスリーナインくらいなもんで、
その他の作品は開発に携わるのがきっかけで知ったのがほとんどです。
しかしこういったキャラ物ってのは、当然ファンやらマニアが作ってないとファンの心をつかむことはできないでしょう?
読みましたよ。もう一週間くらい朝から晩まで松本零士作品に浸かりまくり。
当然愛着は出たし、にわかながらもファンになりました。
そして、そういう状態になってから開発に入ったので作る内容にはちょっとうるさくなってましたね。
ちなみに登場作品はというと、「銀河鉄道999」「キャプテンハーロック」「エメラルダス」
「男おいどん」「漂流幹線」「ミライザーバン」「1000年女王」

開発での僕の役割はイベントプログラム。スクリプト組み。
ゲームは15章に分かれていて、それぞれの章をたったの4人で分担!
厳しかった〜。何度も「できねー」って言ってマスターアップの日をずらして…。
僕は序章と第3章、第4章、第8章、第10章を担当。
ゲームシステムやシナリオは他の担当だったから、それほど口はだせなかったけど(そりゃ当たり前か)
あがって来ているシナリオはゲーム性をあまり考慮されていなかったので
サブイベント的なことは、その場その場で僕自身で考えていれ込んでたり。
クレアさんをプレイヤキャラにしたりとか、車掌さんお風呂嫌いとか、
シナリオにはなかったけど、ファンならきっと…という気持でね。
もちろんディレクタにダメ出しされたのもあったけどね。

それにしてもマスター間近になっても決まってない仕様が山積みだったり、
連泊しても終わらない過密スケジュール…。本当よくやったよ、自分で自分を誉めたいよ。
どんな仕事でも結局苦労するのは下っ端だからしょうがないけどさ。
まったくもう少し仕様をきちっと早い段階で組んでくれてたらなー。
アイテム画面の仕様が間に合わなかったし、キャラクタカードも何とったかゲーム中分からないし…。
それともっとまともなプログラマだったらもっともっと良いものが出来あがったと思うのに…。
このゲームってストーリーに救われてる部分が多いかもね。(2002.01.15)


アドベンチャーオブ東京ディズニーシー
担当:イベントプログラム ジャンル:アクションアドベンチャー 販売元:コナミ 機種:プレイステーション2
タイトルからもお分かりのようにディズニーシーをモチーフにしたゲーム
本来ならスタッフでも何でもなかったのに急遽、人員不足からイベントプログラマとして参戦することに…。
これまた世界観からお勉強しなければならないのに今回は期間がえらい短いときたもんだ!
救われたのは、松本零士999のときに5つのお話を完成させなければならなかったのに対し、
本作品では1つでいいというんだからそれは束の間の幸せでしたね。
何故束の間の幸せだったか!それは…
シナリオ量的に一番ヘビーであったこと、マップ仕掛けがやたら多いこと、
極めつけが、イベントプログラマが途中で1人辞めてしまい、その火の粉が降りかかったこと…。
本当、ツイテないよ。でも苦労は必ず自分を成長させるというのが僕の信念なので頑張ったさー。
今回は前回以上にマスターアップギリギリまでやってたな〜。
皆それぞれデバッグしてる中ひたすら組んで…。それだけイッパイイッパイだったのさ。
そして何故かこの作品でも仕様ができてない部分が多くて最終的に消えていった仕様は数知れず…。
せっかく血反吐を吐きながら頑張ってるのに、システム部分で手を抜かれると全体の評価が下がるもんなー。がっかり。
ちなみに僕の担当したお話は「アラビアンコースト」と「ミステリアスアイランド」のダンジョン部分。
宝箱の配置はこだわっておいたので重要アイテムは見つけづらいかなー。
セサミが社内ではなかなか好評だったのが嬉しかった。
とりあえず終わってよかったよ…。(2002.01.15)

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